花巻まつり

先月、東北人にとっては嬉しい甲子園大会がありましたね。悲願の、深紅の大優勝旗がやっと「白河の関」を越えました。仙台育英(宮城)の優勝です。仙台育英の皆さんの努力はもちろんですが、ここ数年は東北が一丸となって、技術の向上や指導向上に取り組んでいたとの事を聞き、初戦で東北6県の内5県が初戦突破を果たしていることからも、取り組みが活きているのだと納得しました。また、仙台育英の監督さんの、特に「青春って、すごく密なので(中略)ぜひ全国の高校生に拍手してもらえたら」という言葉には感動しました。私の末っ子も同じ年代です。スポーツは違いますが、コロナ禍で試合以外でも制約や我慢を強いられており、以前とは違う環境に置かれての部活動は、見ていて胸が締め付けられる思いをすることもありました。そんな中、あきらめず工夫をしながら活動している子供たちに本当に拍手です。この経験は社会に出てからも何らかの形で生かしてくれることを願っています。仙台育英が優勝した日は、我が家では祝杯をあげてのお祭り騒ぎでした(笑)。お祭りと言えば、コロナ禍の中で、今年は各地で待ちに待った「祭り」が開催されていますね。感染対策・規模の縮小等もあり、様々なご意見はあると思いますが、歴史も含めて伝統を次世代に引き継ぐためにも、地域の活性化のためにも、待ち望んでいた方はいらっしゃったと思います。

「花巻まつり」は9月開催です。近年は9月の第2土曜日を中日とした金土日の3日間開催ですが、開町430年の今年は土日のみとなりました。雅な風流山車の運行や伝統芸能(鹿踊りや神楽等)は行われますが、ギネス世界一にも輝いた約120基の神輿の練り歩きは、社会的距離が保てない等の理由で中止となりました。私は、子供の頃は山車の稚児や太鼓たたきに、大人になってからは神輿で、母となってからは子供たちの参加の付き添いやお手伝いでと、花巻まつりを参加する側で楽しんできました。今は観客としてですが、参加している時はなかなか見られなかった、伝統芸能の群舞なども楽しみにしています。

「祭り」の楽しみには、出店(でみせ)もあります。子供の時は友達と買いに行ったタコ焼きや綿あめ、大人になってからは、生ビール片手に見物という醍醐味もあります。行儀が悪いと注意される食べ歩きも祭りの時は無礼講です(笑)。コロナ禍では、出店も難しいとは思いますが、無くなってほしくはありませんね。先日イベントとして祭りの出店を開催したニュースを見ました。私にとっては、祭りありきの出店でしたが、祭りがないところでは、祭り気分を味わってもらうための企画なのだと認識しました。時代だな~とも思いましたが、出店の楽しさを子供たちに伝えようという気持ちは分かりました。

 来年は、勇壮な神輿の運行も行えることを願いながら、次の世代へ継承していけるよう、「祭り」が絶えることの無いようにと願っています。皆さんもお祭りの思い出、ありますか?