花巻おもちゃ美術館
以前、花巻市民に愛されていながら閉店、そして奇跡の復活をした「マルカン大食堂」をご紹介したことがありましたが、その大食堂が入っている「マルカンビル」の2階に楽しい名所ができました。
~「おもちゃ」と「遊び」で花巻の文化と豊富な自然を伝える~、7月20日にグランドオープンした「花巻おもちゃ美術館」です。岩手県産材をふんだんに使った体験型木育施設、0歳から100歳まで楽しめる、多世代交流ミュージアムです。この施設は、東京おもちゃ美術館監修のもと、地元で110年以上続く老舗の木材店が企画・運営をしております。
750平方メートルの館内は、10のエリアに分かれ、300種類以上の木製おもちゃがあり、自由に遊ぶことができます。岩手県産のスギやケヤキ等約30種類の木材を使用した「木のモザイクタイル」をはめ込んだ館内は、県内の職人の技も光る、老舗木材店運営ならではの素敵な仕上がりのようです。
花巻の詩人宮沢賢治の童話「銀河鉄道の夜」を思わせる乗り物コーナー、たくさんの木の玉で出来た、花巻の温泉郷を表現した「木の卵温泉」、名物メニュー「10段ソフト」の積み木もあるマルカン大食堂のコーナーなど、花巻の文化も感じられる演出もあります。それほど得意でなかった私も試したくなる「多樹種けん玉」は、木の種類が刻印されており、色も重さも違います。昔、けん玉名人だったおじいちゃんも、お孫さんのヒーローになったりするのかなぁなんて、家族皆で遊んでいる姿を想像してしまいました。
それぞれがデジタルなおもちゃで遊ぶ現代にとって、貴重な空間だと感じた美術館。1階には、ミュージアムのショップがあり、オリジナルのおもちゃも販売されていますので、それぞれの家庭に戻っても、また木のおもちゃで遊ぶことができ、家族のコミュニケーションの一助となるのではないでしょうか。遊んで、おなかがすいたら、メニューも豊富な6階の「マルカン大食堂」でおなかを満たしてはいかがでしょう。一日中楽しめる、そんな施設になってほしいです。私は、子供も大きくなってしまいましたので、大人だけで行くには、ちょっと気が引ける気がしますが、学芸員養成講座もあるようですので、機会があったら、やってみようかなぁ~と思っています。