先月から引き続き、平泉・世界遺産のご紹介です。今月もお付き合いくださいね。

平泉の世界遺産は、中尊寺・毛越寺・観自在王院跡・無量光院跡・金鶏山の五か所が構成資産として登録されており、特に、中尊寺同様に、毛越寺(もうつうじ)は、ぜひ訪れていただきたいところです(全部訪れていただきたいのですが…)。 

毛越寺は、中尊寺と同様に慈覚大師円仁(じかくだいしえんにん)によって開山されたと伝えられ、藤原氏二代基衡(もとひら)が造営に着手、三代秀衡(ひでひら)の時に完成しました。広大な境内に、当時はお堂や塔が40以上もあり、中尊寺をしのぐほどの規模だったようです。現在は当時の建物は残っておりませんが、大泉が池(おおいずみがいけ)を中心とする浄土庭園と平安時代の伽藍(がらん:寺院建物の総称)遺構がほぼ完全な状態で保存されております。大泉が池に山水を取り入れるために作られた遣水(やりみず)は、曲がりくねった水路になっており、毎年5月の第4日曜日に、当時の平安貴族さながらの装束を身に着けての歌遊び「曲水の宴(ごくすいのえん)」が催され、その様子は平安絵巻を見ているようです。6月中旬から7月上旬には、大泉が池周辺のあやめ園に300種3万株の色鮮やかな花菖蒲が咲き、庭園に彩を添えてくれます。その期間は、あやめ祭りがあり、延年の舞(えんねんのまい)や、茶会なども行われます。はるか昔を想像しつつ、ゆったりと時間を過ごしてみてはいかがでしょう。

平泉には、観光地を巡ることのできる巡回バス「るんるん」(ウキウキしてくるような名前ですね)が運航しております(1回乗車150円、「一日フリー乗車券」なら何回乗っても400円)ので、利用なさってみてください。ぜひ、岩手県の世界遺産・平泉においで下さい。

毛越寺の駐車場の直売所や道の駅には、ご当時アイスもあります。お酒をちょっとたしなむ(遠慮がちに言いましたが、酒好きです。笑)私は、平泉のどぶろく「一音(いっとん)」を使用した「どぶろくアイス」を食べてみたかったのですが、アルコールが入っているということで、運転をしなければならなかったため残念でしたがあきらめ、和からしソフトを食べました。実ごと使ったちょっとピリッとした辛子がアクセントになり、おいしかったですよ。「和からし」が平泉の特産ということも商品説明で知りました。今の季節は、ついついご当地アイスも食べたくなりますね。